週刊東洋経済 宗教特集「カネと権力」についての教団広報見解

(最終更新:

「社会事件性がなければ宗教を取り上げないマスコミ体質はこの国の劣化につながっている」

週刊東洋経済(8月27日発刊号)で宗教特集「宗教界のタブー解明 宗教 カネと権力」が組まれている。その主な内容は、宗教法人のあり方について、「宗教が儲かるカラクリ」、「不正会計が蔓延」などと、一部の金銭問題をことさら強調するものだ。当教団についても、近年の話題を問題があるかのごとくスキャンダル風に取り上げている。

同誌は代表的な経済誌の一つと見なされてきたが、宗教を特集するに当たり「カネと権力」という余りに低俗的な手法を用いることに対して、同編集部は何の疑問も持たないのだろうか。

宗教は普遍的真理を示し、公共心の基礎となる最も公益性の高い社会的存在

そもそも宗教は、目には見えない「神仏の存在」を明示するという使命を持ち、死後の行き先に迷わないように、神仏の御心に叶った「正しい心のあり方」を人々に教えるものである。

当教団が2400冊もの経典を発刊し続けているのも、一人でも多くの人々にこの世とあの世を貫く幸福を得ていただくよう、気づきのきっかけを作るためであり、その本質は純然たる魂の救済活動である。

また宗教は「理想社会の建設」に向けて、人々に夢や理想に生きることの素晴らしさと「愛他利他の精神」を教えるものでもある。普遍的真理を示し、愛国心や愛社精神などの公共心の基礎となる最も公益性の高い社会的存在、それが宗教である。

消えゆく宗教心と「この国の劣化」

ドイツの社会学者マックス・ウェーバーが『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で論じたように、社会の勤勉性や倫理観、人々の行動様式に対して宗教は大きな影響を及ぼしている。日本人の正直さや勤勉さ、高い道徳性も神道や仏教・儒教の長い伝統の賜物である。敗戦後、焼け野原から立ち上がり、奇跡の復興を遂げて世界有数の経済大国へと駆け上ったことも、やはり日本人の宗教心と切っても切れない関係にある。

企業経営者が、利益追求のみを目的とするのではなく、社会規範に反することなく、公正・公平に業務を遂行するとともに、社会貢献を果たそうとする姿勢を持つのも、広い意味での宗教的精神の発露の一端であろう。

しかし、わが国のマスコミは、戦前の皇国史観が軍国主義の元凶であるとのGHQのプロパガンダによる“洗脳”から、戦後一貫して宗教に関しては事件(特にカネ、内紛)のみを報じ、その意義や社会的あり方について、正面から論じようとはしてこなかった。その結果、努力や精神性の大切さを否定する風潮が強まり、バブル潰し後の経済低迷、勤労意欲の減退などによって国の劣化に歯止めがかからず、アジアの新興国に追い抜かれる危機と直面しているのが現状だ。

今回、週刊東洋経済は宗教を叩き、その力を弱めることに血道を上げている。同誌は、「社会事件性がなければ宗教を取り上げないマスコミ体質はこの国の劣化につながっている」という事実を理解すべきである。

「言論・出版の自由」の濫用で、信仰心を踏みにじることは許されない

記事中では当教団が設立した高等宗教研究機関(大学に相当)であるハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU) の来春卒業予定の学生について「一般大学の新卒者と同様の就職は厳しそうだ」としているが、これは事実に反する。既に始まっている就職活動では、HSU生の内定率は8月の時点で92%を超え、全国平均の79.7%(大学生・大学院生の7月末時点の内定率。マイナビ調べ)を大きく上回っている。人間性に加えて、TOEICスコアで大学生の全国平均を大幅に上回る高い英語力、秘書検定や簿記の資格など、社会人としての即戦力性が高く評価されているのだ。

さらに、記事の中では触れられてはいないが、幸福の科学学園 の東大・早慶等合格の学業実績やチアダンス部等の活躍を始めとして教育事業 は着実に実績を上げている。これは、宗教教育が根本にあることによるものである。

このように客観的実績を無視した一方的に批判的な情報が掲載されている理由の一つとして、週刊東洋経済編集部が、当教団施設への不法侵入を行い、現在、刑事被告人となっており、当教団にとって加害者にあたる利害関係者に当教団に関する記事を執筆させていることが挙げられる。その結果、報道の大前提である公平さを著しく欠いた記事が掲載されているのである。

これは、正しい情報を国民に提供する使命を持つジャーナリズムによる、信仰者にとって極めて大切な信仰心を踏みにじる行為であり、表現・言論・出版の自由の濫用にあたるといえる。

週刊東洋経済は「信教の自由」の意味を学び直すべき

戦後復興を支えた世代が引退し、いよいよ日本経済が下り坂を迎えつつある今、必要なことは、宗教を奨励することを通じて、国民の勤勉さ、向上心、自制心、自助努力の精神をもう一度蘇らせることである。宗教を強くすることで「この国の劣化」を押し止めるという国民的合意を形成することが急務なのである。

その意味で、曲がり角に立っているのは、事件やスキャンダルがある時のみ宗教を取り上げる戦後日本のマスコミ体質の方であるといえる。マスコミが宗教団体の精神性を正しく理解することができず、宗教団体を「カネと権力」や事件性という世俗的かつ狭隘な視点からのみ報道するのであれば、国民は、宗教団体の行っている聖業の意義や近代国家の憲法が国民に「信教の自由」(憲法20条1項)を保障している意味を正しく理解することはできない。これは、民主主義を担保する「知る権利」を侵害するものに他ならない。

週刊東洋経済編集部は、国民性を低下させかねない自らの偏狭な視点を反省し、宗教団体の精神性や憲法が国民に「信教の自由」を保障している意味を学び直すべきである。

幸福の科学グループ広報局

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